節分が近づいてきましたね。
スーパーでも落花生や福豆とともに鬼のお面が飾られたり、柊いわしのセットがおいてあったりします。
そうそう、恵方巻の予約の案内も。
最近思うのですが、各地それぞれの習慣だったものが全国的に広まって、うちのほうでは昔はなかったなあというものも見かけます。
いろんな習慣がある節分ですが、正直、どんな由来のある日なのかよくわかっていませんでした。
子どもに聞かれて、はじめて自分が節分をきちんと説明できないと気づいたのですが、調べてみるととても興味深いことばかり。
年に4回節分があるって、子どもが質問してこなければ多分知らなかったと思います。
節分は2月3日だけではないのです
今まで節分と言えば、2月3日だと思っていました。
その日はもちろん間違いなく節分なのですが、実は節分は年に4回あるのです。
もともと「節分」って字のごとく季節を分ける日のことで、
・立春
・立夏
・立秋
・立冬
の前日をさすのです。
今年の立春は2月4日なので、その前の日は2月3日が節分。
あまり気にしたことがなかったのですが、立春は「太陽黄経が315度となる日」だそうで(む、むずかしい…)その年によって違うのだとか。
おおむね2月の初めころのようですが、同じ日ではなかったんですね(-_-;)
さて由来はというと、昔から季節の変わり目には鬼が出ると言われていて、それを祓うための行事が節分だということです。
「鬼」というのは、要するに悪い事がおこるということの例えなのでしょう。
豆をまくというのは、ずっとずっと昔に都を荒らす鬼の目に豆をぶつけて追い払ったという伝説や故事からきているようで、「魔目」「魔滅」⇒「まめ」という語呂合わせにもなっているんです。
現在のように、立春の前日が節分ということになったのは江戸時代のころから。
日本は四季があるので、季節が変わると体調をくずしたり、天候が変わったりすることを知っていて、そうしたことを「鬼」見立てて気をつけようとしていたのかもしれませんね。
今日の絵本「ふくはうち おにもうち」
この絵本は、結局気のいいお人よしで陽気な家庭には福がやってくるものだ、というお話ではないでしょうか。
酒を飲んでいる男の耳に、そとから「さむいよ~」という声が聞こえてきて、見てみたら鬼たちでした。
気のいい男は、それなら家に入れと鬼を招き入れて大宴会。
にぎやかなことが大好きな福の神も来ますが、鬼がいたので帰ろうとします。
それをおくさんと子どもたちが引き留めてみんなで飲んで踊って。
最後に鬼はお礼を言って帰り、福の神は男の家にいることになりました。
人にやさしく、いつも笑って楽しく暮らしていれば福の神はやってくるし、鬼ともうまくつき合っていけるものなのかもしれませんね。
豆は落花生? 炒り豆? 「鬼は外」じゃない地域もあるようです
豆まきの時期になると、お店でみかけるのは落花生と炒り豆の2種類。
我が家では拾いやすいように落花生をまきますが、本来は炒り豆のようです。
鬼を追い払ってまいた豆から春になって芽が出ると縁起がわるいので炒った豆をまきます。
子どもが通っていた幼稚園は、カトリック系ではありましたが日本の行事もきちんと取り入れてくれるところで、節分に豆まきをしました。
あとで食べやすいように、小袋に入った豆菓子をまいた年もありました。
豆まきにもいろんな形があります。
「鬼は外」のかけごえも、違うところがあるようです。
私たち一般の家庭では「鬼は外 福は内」ですが、鬼を祀っている神社などでは「福は内 鬼は内」と言うところもあるとか。
あとは苗字に「鬼」が入っている家では縁起が悪いので「鬼は外」と言わないなど、調べていくと同じ節分でもいろんな風習があっておもしろいです。
こういう日本の行事について、いろいろ調べてみたり子どもと話し合ってみたりすると、今までなんとなくしてきたことにも、大昔からの意味のあるものだったんだということがわかります。
ちゃんと知っているような気がしていましたが、浅い知識だったんだなと痛感。
でも、なぜだかよくわからないけど、こういうものなんだという感じで長い間受け継がれてきた行事というのも、すごいと思いませんか?
子どもがいなかった時にはあまり考えたことがなかたのですが、理屈抜きで、日本人の生活にしっかりと根をはっているこうした行事を大切に伝えていければいいなと感じました。