はじめに言っておきたいことは、それは。
ワクチン接種を推奨するものではありません。
ワクチン接種を否定するものでもありません。
これから書くことについて、研究者ではありませんので、あくまでも個人の一見解であることをご理解ください。
3月の終わりに発信されたWHOの発表で、コロナワクチンの追加接種について2回以上は推奨しないというニュースがありましたよね。
ちなみに、私は2回接種済み。
このニュースは私の周囲の人たちに少なからずショックを与えました。
身近なところで私の姉妹は4回接種済みだったので、「今頃言われたってねー」と少し怒った様子でした。
言い方からすると、2回目だって打たなくても良かったのかもしれない。
いろんな意味で複雑な気持ちになります。
子どもは自分で選択し、新型コロナワクチンは未接種です
私の場合、2回目の接種時に頚部のリンパ節が腫れて、それが完全に治るまでに1ヶ月を要したことから、3回目以降の接種を見送ることにしたのでした。
職業柄、接種せずに済むような雰囲気でもなく(強要はされませんでしたが)、かといって、接種を積極的にしたいと思う程の確実な情報があるわけでもなく、納得がいかないまま2回打ちました。
もちろん、自分で選択した結果ですから誰も何も責める気はありません。
ただこのWHOの発表を聞いて、健康な人ならワクチン無しでも大丈夫だったのだということがわかって、子どもに接種させなかったのは自分の中では正解だったと思いました。
我が家の子どもは花粉症以外に持病はなく、いたって健康だからワクチンは必要なかっただろうと。
ただし、私は子どもに確認しています。
接種するのか、しないのか。
接種したくない理由は注射が嫌いだからというものでしたが、本人の意思を一応確認して、押し付けないように配慮はしました。
それは自分で考えたからといって、子どもに責任を取らせるという話ではありません。
結果として、私も子どもも今のところ新型コロナウイルスにはかかってはいませんし、風邪ひとつひいていません。
ここ3年の間、発熱外来にいて感じることは、かかる人は何度もかかるし、かからない人は一度もかからない、つまり、個人の免疫しだいなのではないかということです。
ワクチン接種に関わらず。
私は研究者でもドクターでもないし、詳しく統計をとったわけでもないけれど、毎日風邪症状を訴えて受診する患者様を見てきての実感です。
過ぎてみなければわからないこと、というものはあるわけで、新型コロナウイルスについては、やはり新型で誰も知らなかったものなので、ワクチンの回数に限らず今になってわかることがあるのは仕方ないことです。
自分の考えや決断が間違っていたこともあるかもしれません。
でも、それはやはり自分の頭で考えたことなら、さっぱりと気持ちを切り替えられるものなのかなと私は考えています。
国がやれと言っていたから、近所の人の目があるから、テレビの人が言っていたから。
ワクチン接種の推奨回数がニュースになってから、私の周りでよく聞かれる文言です。
今日の本『感染症とワクチンについて専門家の父に聞いてみた』
まんがも書いている外科医のさーたりさんが、ウイルス学の専門家であるお父様とコラボした漫画です。
入門書としてわかりやすく解説したものだったので、子どもにワクチン接種をするかどうか考えさせるために読ませました。
新型コロナワクチンだけではなく、子どもの頃に接種したワクチンや感染症の歴史が漫画で楽しく読めるので、子どももくり返し手にとっていました。
基礎的な事実を、漫画のように取り入れやすい情報なら大人でも楽しく学ぶことができるので、自分も読んで子どもと話し合いました。
新型コロナが落ち着いてきて思うこと
コロナ禍が始まってすぐ、まだどんなウイルスなのか、かかったらどのくらい重症化するのかもはっきりせず、情報が錯綜していた頃。
その頃からいつも大事にしていたのは、あふれる情報をすぐに鵜呑みにせず、テレビを信じすぎず、人の意見に惑わされることなく、押し付けることなく自分の頭で考えること。
今の時期だと、マスクをするのかはずすのか。
様子見をしている人がほとんどだろうと思いますし、かく言う私もその一人ですが。
人によって事情も違うだろうし、基本はそれぞれでいいと思うのです。
自分の頭で考えて出した結論には自信をもっていいし、人に何を言われることもない、お互いの距離感を保って尊重し合っていれば、どっちだっていい。
ただ、公共の場でのルールはできるだけ守った方が身のためだということは、実際の生活ではあることですので、典型的な日本人の私としては足並みをそろえることも大事だと思っています。
まずは、感情的にならずに1つの意見・情報にしばられず、いろんな角度から物事をとらえて自分の中できちんと考えを導き出す。
コロナ前も割とそういう考えではありましたが、コロナ禍でさらにその考えを私は大事にしてきたし、落ちついてきた今こそ人に押し付けることなく、スマートに乗り切りたいと思う毎日です。